アベンジャーズ:エンドゲームをSWOT分析して至った答えは…
鑑賞料金よ、これが映画だ!
適正価格って何かね?
安くしようなどという気ゼロな鑑賞料金さんからすれば、
内容がどうあれ、上映時間がどうあれ、
関係なくできれば定価1800円払ってくれというのが本音でしょう。
そんな鑑賞料金ですら、
適正価格と思わせてくれるアベンジャーズ、やっぱりすごい。
SWOT分析とは?
自社のサービスや商品が取り巻く環境を、
以下の4つで分析する手法
内部要因(強み・弱み)
外部要因(機会・脅威)
アベンジャーズ:エンドゲームの内部要因
エンドゲームの強みとそれを後押しするような機会。
マーベルならではの強力な後押しがありますね。
強み
- シリーズ完結編
- MCUの知名度
- 多数のヒーロが集合
まず、アベンジャーズとしてのシリーズ完結編というところが、
観客にとって映画館に足を運ぶ大きな理由となっているでしょう。
前作のインフィニティ・ウォー、どんだけ悲壮感残して終わんねん、って感じでしたし。
その絶望感バリバリの中、どう戦っていくのか?
ってのは、世の中の人が一年間ずっとヤキモキしてたんではないかなと。
そして2つ目、MCU(Marvel Cinematic Universe)としての知名度も抜群ですね。
このマーベル・シネマティック・ユニバースという考え方も、
コミックをそのまま映画の世界に持ってきた感じで素晴らしい。
マーベル関連の映画がそれぞれ独立しているのではなく、
ちょっと全部絡み合って出来ているという作り方です。
サマソニ行ってる感じ。
色んなアーティスト見れて、たまにコラボして。
ここまで、全ての作品を関連付けたシリーズ物は
今までなかったような気がします。
そういった意味では、全く新しい試み。
当然、脚本は大変だったんだろうなと思う部分もありますね。
あと、気づいてない小ネタもいっぱいあるんだろうなと思うと、
一度見終わっても、新しい作品が出てくるたびに、見返したくなる作り。
DCの方でもアクアマンやバットマン、ワンダーウーマンなどで展開してますね。
最後は多数のヒーロ集合と言う点。
MCUで絡みのあるヒーローが集合するという点が、
アベンジャーズの最大の特徴。
各作品でファンがいるので、そのそのヒーロー目当てで行くというのも、一因かなと。
私はガーディアンズが好きなので、彼らの掛け合いが見れるだけで幸せです。
弱み
- 上映時間が3時間
- 登場人物が多い
- シリーズ物
マイナス面の最大の要因は上映時間が3時間ということ。
実のところ、見せ場らだけで3時間なんてあっという間です。
でも、ずーっとアクションが続くわけでは無いので、
やはり集中力が切れてしまうと、この時間は長いのでは無いかなと思う。
実際、上映時間だけで鑑賞を敬遠する人もいましたし。
ケツの痛さ&尿意との戦い。
クッション持参で乗り越えられます。
コーラ我慢するだけで乗り越えられます、
2つ目と3つ目の話ですが、
登場人物が多いというのも、少し複雑さを助長してますね。
シリーズ物であるというところと合わせての話になりますが、
全シリーズ見てると誰が誰だかハッキリとわかる。
でも、いくつか見てないのがあるのであれば、
誰?何ができる人?誰と仲良いの?
となってしまいます。
予備知識なくても楽しめる。
でも、予備知識あればあるほど、もっと楽しめる。
そのために22作品59時間観る?
この映画を観る前に、そう行った試練があると苦痛に感じます。
でも、観終わった後の復習で過去作品が観たくなる。
そんな集大成的な作り方をしている映画です。
アベンジャーズ:エンドゲームの外部要因
これは映画本編ではなく、
展開してるマーケや環境についてのお話になります。
お祭り状態でしたね。
機会
- コスプレ
- 上映館イベント
- 関連グッズ
まずはコスプレ。
何と言っても、ファンの多さはすごいでしょう。
私は映画のみですが、映画も原作も好きという人も多くいます。
中には好きなキャラのコスプレで映画館に来る人もいますよね。
それだけで、街を歩けば宣伝効果になります。
一緒に写真撮る人がSNSに上げたりするので、拡散力もすごい。
かつて私も、隣にダースベーダーが座っている状態で
スターウォーズを鑑賞した経験があります。
それを誰かに告げることも、一つの宣伝効果です。
続いて2つ目の上映イベント。
シリーズ物であれば、新作が上映される前に旧作観て予習することもあるでしょう。
今回のアベンジャーズは、日本でもマラソン上映という形でイベントが行われました。
旧作の上映後に新作を上映する。
無印⇨エイジ・オブ・ウルトロン⇨インフィニティ・ウォー⇨エンドゲーム。
ただ、アメリカでは関連作の22作品、計59時間のマラソン上映も行われたようです。
予習もできて、そのまま最速で新作を観れる。
素晴らしいイベントです。
その他、カフェとコラボしたり、
書店で特設コーナーが設けられたりと、
お祭り騒ぎになってますね。
また、字幕、吹き替え、IMAX、4Dと
上映の種類も多岐にわたってます。
全制覇をする猛者もいますので、
ブロックバスター系の映画としては、この展開は当然の選択肢でしょう。
最近多い応援上映も実施されるでしょうね。
声出しOKな鑑賞です。
私が観た映画館では、普通に歓声や拍手など起こってましたが、
応援上映の場合は、それの比にならないぐらい、
笑い声や歓声、掛け声、などがガンガン起こります。
これはこれで、家で友人と映画観てるみたいで楽しいですね。
3つ目、関連グッズ。
コミックが元なので、フィギュアを始めとしたグッズの展開は、
それだけで一つお店が立つぐらい多いです。
映画館内のショップも、入場規制が入るぐらいの盛況ぶり。
パンフだけ欲しい人にとっては、勘弁して欲しいですが…
今回は、先着特典としてクーナッツの配布がありましたね。
これをコンプするために、複数回の鑑賞される方もいらっしゃいました。
2日目には無くなってたみたいですが。
ちなみに私はキャプテンアメリカでした。
パンフも特別版がありましたね。
これも、数量限定。
映画館によっては初日に売り切れも出てたようです。
鑑賞の機会や、作品を知るきっかけとしての外部要因のパワーのすごさを知りました。
脅威
- ネタバレ
- コナン
外部要因のマイナス、脅威となるものですが、
もう、これ一つに尽きるのかなと思います。
ネタバレ
鑑賞前にネタバレを聞いてしまうと、
見る気が失せてしまう。
ドンデン返しというほどでも無いですが、
先が全く読めないし、勘ぐりもしたく無いので、
ネタバレは鑑賞予定者にとっては最大の脅威です。
監督も「鑑賞後のネタバレは絶対控えて!」と念押ししてたぐらい、
今回の作品への厳戒態勢はスゴかったです。
そもそも、上映前に試写会など鑑賞済みの人からのネタバレらしき話も一切出てきませんでした。
また、上映開始されてもうすぐ1週間ですが、
SNS上では
「何言ってもネタバレになる」
というのと、
「何の予備知識もなく観て欲しい」
という鑑賞者の素晴らしい配慮で、
極力内容に触れない感想がツイートされてます。
一番多い感想は「ありがとう、アベンジャーズ !」ですね。
2つ目、伏兵は意外なところに…
アベンジャーズ最大の敵はサノスではなくコナン。
コナン人気は今も昔も絶大。
去年のインフィニティ・ウォーもGWに戦って、コナンが圧勝してます。
少し小さなお子さんだと、洋画よりアニメという選択肢になっちゃいますね。
それ以前に、流行り弱みの部分で挙げたような要素を懸念される人は、
コナンという選択肢になってしまうんでしょう。
実際コナンとアベンジャーズが戦ったとして、
アベンジャーズがコナンに、暴力ではなく論理で理詰めにされて、
精神的に敗北しているシーンとか観たくないな…
アベンジャーズ:エンドゲームのレビュー
今回のマイナス面、特に3時間という上映時間に関して、
逆に短かったら鑑賞者は喜んでいたか?と考えると、
絶対にそれは無いと言い切れる。
むしろ、もっと長くてもいい。休憩時間を入れてくれれば。
それぐらい内容のギッシリ詰まった映画でした。
泣く泣くカットして3時間に落ち着いたんじゃ無いかな。
完全版が4時間でも、それぞれのキャラが今より引き立つのであれば、
絶対に見たいと思える。
何よりも、作り手がマーベル愛に満ち満ちているのが伝わる。
売上を上げるためめ、回転数を稼げる時間にするのは案としてはいいけど、
作品自体を殺しかねないので、この上映時間は英断だと思う。
ファンに向けて丁寧に、真摯に。
予習は必要です。
プラス要因を最大化するために、
あえてマイナス要因を受け入れ、妥協せずに作ったんだと思います。
これが映画なんだと。
無印のアベンジャーズのキャッチコピーが、
『日本よ、これが映画だ!』
でした。
映画は面白くても、つまらなくても、
短くても、長くても、お値段は一緒。
定価は1800円。
アベンジャーズ:エンドゲームはめちゃ長い映画で、めちゃ面白い。
やっと鑑賞料金が映画に追いついた感ある。
なので、
鑑賞料金よ、これが映画だ!
鑑賞料金が安いと思ったことは、今まで一度もなかった。
でも、もしかしたら今回が初めて?
映画の料金になんの違和感もなかった。
むしろお得感さえ感じられた。
アベンジャーズおそるべし。