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SWOT分析

マッドマックス:怒りのデスロードのSWOT分析

マッドマックス 怒りのデスロードのSWOT分析。

出た答えは…

究極のVR体験

ここでいうVRはValhalla Reality(ヴァルハラ リアリティ)

ヴァルハラは劇中に登場する戦死した英雄が祀られる場所です。

 

自分なら初日で死ぬなと思えるほど狂った世界を疑似体験できます。

そして、最後はヴァルハラが見える(気がする)。

 

 

 

内部要因

強みが一角獣のように突き抜けていて、

その他の要素が霞んで見える。

そんな逸品。

マッドマックス 怒りのデスロードの強み(Strength)

  • リブート作品
  • ストーリーがシンプル
  • 狂った世界観

まず、この作品がリブートである事が一つプラス要素として挙げられます。

リブートされるぐらいなので、過去にある程度の評価を受けた映画となりますね。

この映画も例に漏れず、マッドマックスと名の付く旧作は3作製作されてます。

マッドマックス

マッドマックス2

マッドマックス/サンダードーム

旧三部作は主演がメル・ギブソン。

監督も全てジョージ・ミラーが担ってます。脚本も書いてますね。

4という位置付けで企画され、主演もメル・ギブソンを迎える予定ではあったのですが、

製作の遅れなどから、主演が交代することになりました。

 

老いたメル・ギブソンのマックスも見たかったんですが、

トム・ハーディのマックスは全く違和感なく、

むしろコッチの方が良いのでは?と思ってしまう適任ぶりです。

 

そしてこのリブートに関しても、

監督と脚本はジョージ・ミラー。

自分の作り上げた世界観を表現できるのは、

やはり創造者たるジョージ・ミラーだけなんでしょう。

という事で、

リブートや続編でありがちな監督の交代による世界観の崩壊がない

のが何よりも強み。

 

続いて、ストーリー。

簡単にストーリーを伝えると、行って帰ってくるだけ。

とてもシンプル。

悪者との追いかけっこです。

そのシンプルな話の中には、あふれんばかりの魅力がタップリと詰まってます。

人もそう。

武器もそう。

乗り物もそう。

 

最後の世界観は、だいぶ狂った世界の話です。

やや異世界の話に見えてしまう。

でも、核で地球が焦土化されたら、

同じような世界観の中で生き抜かなければいけないのかなと思う。

 

分かりやすく言うと、北斗の拳の世界。

北斗神拳は出てきませんが、

ヒャッハー!って言いながらバイクで追いかけてくるような輩、

いっぱい出てきます。

しかも、その中に愛すべきキャラクターもいたりします。

 

開始早々、その世界観の中の住人に(強制的に)なれて、

終わりまでノンストップです。

マッドマックス 怒りのデスロードの弱み(Weekness)

  • 説明不足
  • 主役より脇役

 

マイナス要素として挙げるかどうか悩みましたが、

世界や人、相関関係、歴史など説明がほとんど無い。

旧三部作を見ていると、リンクするワードや小ネタなどあるので、

一度見てみることはオススメしますが、

無印のマッドマックスは1979年の作品なので、

その古臭さはぬぐえません。

 

とは言うものの、話が進むにつれてだんだん慣れてくると言うか、

この狂った世界に放り込まれるので、分かってきちゃいます。

あれこれ脳内補完もできるし、変に説明くさいよりかはマシですね。

 

 

2番目、主人公がやや空気。

トム・ハーディは目で語る。

そう思って観てもらえればいいかと思います。

前半の30分ぐらいは、鉄製の猿轡されててそもそもあんま喋れないですし…

何よりも、主役を食ってしまうぐらい脇役が魅力。

 

名女優のシャーリーズ・セロンが丸坊主の女隊長フィリオサを演じています。

このフィリオサが主人公かと思うぐらいカッコイイ。

マックスが彼女の引き立て役なのかと思うぐらいです。

監督自身が「劇中喋るのは100ワードぐらい」と言ってますし、

意図して寡黙な主人公を演じてるわけですね。

 

若手俳優でクセのある役が多いニコラス・ホルトのウォーボーイズも欠かせません。

ちなみに、トム・ハーディ演じる主人公マックスは、

ニコラス・ホルト演じるニューク(病気がち)の輸血パックです。

何を言ってるか分からないかもしれませんが、立派に輸血パック役を演じてます。

 

外部要因

外部要因でガッチリと弱みを補う一方で、

洋画によくある落とし穴が存在します。

マッドマックス 怒りのデスロードの機会(Opportunity)

  • 世間の評価
  • 関連書籍
  • 別バーション

本作、世間の評判はどうだったのか?

伝説と化すぐらいの高評価です。

 

公開後、数々の著名人から絶賛の嵐。

もちろん見た人も絶賛の嵐。

 

そのおかげで、爆音上映会なる特別興行も行われました。

これは、読んで字の如く映画館の音響を爆音にして上映するもの。

この映画の特徴として、音楽と効果音の融合があります。

 

ヤスリで金具を削っている効果音からそのまま別シーンの音楽に繋がったり、

敵軍の乗り物に太鼓とギターが搭載された車があり、

それが奏でる音楽がそのままBGMになったり。

爆音上映会との相性が抜群な映画なのです。

 

続いて関連書籍。

これは、弱みで言った「説明不足」が補われるような形で、

コミカライズされたものか刊行されました。

歴史や人物の深堀など、見終わった後に断片的な情報で脳内補完されてたものに、

正しく肉付けしてくれる貴重な情報源です。

 

そして、1番の目玉は別バージョンの作品。

完全版とかディレクターズカット版とか、

映画によって様々なバージョンが存在するものもありますね。

マッドマックスは白黒版。

正確にはモノクロームエディション。

 

監督が熱望して作られたものです。

色彩による誤魔化しではなく、見たそのものの美しさを感じるのは

モノクロームエディションでしか表現できない、としてリリースされました。

 

荒廃した世界観にマッチしていて、

さらなる没入感を与えてくれるバージョンです。

マッドマックス 怒りのデスロードの脅威(Threat)

  • 視聴の環境
  • 吹き替えがクソ
  • 場外乱闘

この映画の良さが伝わるのは、大画面で大音量

最近、スマホで映画が観る人もいるようですが、

間違っても本作をスマホで鑑賞はしないで下さい。

もう一度言いますが、この映画の良さが伝わるのは、大画面で大音量。

スマホでは、あの狂った世界を体験することができません。

 

また、吹き替えもオススメしません。

エグザイルのAKIRAという方が吹き替えを担当されてます。

びっくりするぐらい棒読み。

唯一の救いは、弱みに挙げた”主人公が寡黙である”こと。

そのおかげで、狂った世界から急に現実に引き戻されるようなことはありませんが、

この点は残念で仕方ありません。

ちゃんとした声優さんで演じてもらいたいものですね。

 

マッドマックス 怒りのデスロードのレビュー

この映画は、観て感じる映画。

説明くさいセリフは極力排除されていてるが、

見ればその世界観に没入できる。

そして、色々とお察しできる。

 

この映画は、聴いて感じる映画。

聴けばその世界の狂い具合がわかる。

 

そう言う意味で、世界を体験する映画なのです。

生も死も両方きっちりと目の前でおこる。

究極のVR体験

が出来る映画です。

 

行って帰ってくるだけ。

かつて、こんな鬼ごっこ(みたいなの)をこんなに面白く描いた映画があっただろうか?

 

名女優の丸坊主を心底カッコいいと思ったことがあっただろうか?

(エイリアン3のリプリーは、言うほどカッコよくなかった)

 

雑魚キャラから、変態さが全面的に出てるボスクラスの敵達まで、

ここまで魅力的に描いた映画があっただろうか?

(ダークナイトのジョーカーは、ここで言う変態とは違う)

 

私の記憶では無い。

 

70過ぎたおじいちゃんが作る映画とは到底思えない、

アートのような映画でした。

 

生きて、死んで、生き返る。

ヴァルハラを経て。

それを体験してくれ。

 

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